ネットワークスペシャリスト(LAN)

次の章がIPです。LANはどちらかと言えばインフラよりの話なので、
この分野をしっかりと押さえた上でIPに進めばわかりやすいはず・・・。

1:物理的な接続
同軸ケーブル
基幹LANに接続するにはMAUというトランシーバーが必要
10BASE5RG-11規格でThickケーブルという。
10BASE2RG-58規格でThinケーブルという。
ツイストペアケーブル
4本のより対線でデータ転送を行う。
シールド処理されたSTPとシールドしていないUTPがある。
近年は速度差を吸収するためオートネゴシエーション
備える機器が多くなってきた。
光ファイバ
シングルモード:光の通り道が1つ、曲げに弱い
マルチモード:光の通り道が広い、曲げに弱い
1000BASE-LX1000BASE-SX規格が存在する。










リピーター
物理層でネットワークを接続する通信機器
電流の増幅と信号整形のみを行う。
リピーターを利用することで伝送距離を長くすることができる。
10Baseでは4段、100Base-TXでは2段までと決められている。
近年はマルチポートリピーターであるハブが主流

2:論理的な接続と伝送制御
ネットワークトポロジ
バス型:基幹ケーブルから支線が延びる形態
スター型:中央のハブから支線が延びる形態
リング型:ケーブルをリング上に配置する形態
メッシュ型:すべてのノード間を結ぶ形態

3:伝送制御方式
CSMA/CD
ネットワーク上にデータが流れていないか確認してから
データを送出する。データ衝突の場合はデータを破棄する。
衝突が増えるとスループットが低下する。  
イーサーネット
CSMA/CDを採用したデータリンク層の通信規約、IEEE802.3として
標準化されている。



トークンリング
トークンを巡回させてそれを捕まえた端末だけが
通信できる形式。IEEE802.5にて標準化されている。
アーリートークンリリース方式
トークンを一定時間でリリースする方式
FDDI
アペンドトークン方式によりネットワーク上に必ず1つフリートークンが
存在する。伝送速度が100Mbpsで通信リングを二重化している。
TDMA
時間によって伝送路の使用権を区切ることで衝突を回避する。
ATM
データを53オクテットのセルに分割して送信する。イーサーネットの
MTUが1500オクテットであるためAAL5という仮想レイヤを準備して
IP層とやり取りを行う。

4:データリンク層の接続機器
ブリッジ
ブリッジでコリジョンドメインを分割し正確にコリジョンを検出する。
MACアドレスを学習し余計なポートには通信を中継しない。
スパニングツリー 
IEEE802.1Dで定義されているループの解消方法。ツリー構造の中で
ループになる箇所を発見した場合は重み付けを行い、通常利用する
ルートを決定してもう一方のルートにはデータを流さない。BPDUパケット
交換でネットワーク構造を把握する。
スイッチングハブ
通常のHUBと異なり通信したいMACアドレスとのみ通信する。
MACアドレスを学習し不要なポートにはデータを流さない。

5:インターネットワーキング
ルーター
ブロードキャストドメインを分割する装置。
ルーティングテーブルに登録されたIPアドレスを元に
経路を制御する機能を持つ。
L3スイッチ
ネットワーク層のプロトコルを解釈して通信制御を行う。
ルーターと機能的には同じだがL3スイッチはハードウエアで
通信制御を行う。
VLAN
ネットワークを論理的に分割するための手法、IEEE802.11Q
規定されている。ポートVLANタグVLANがある。
GARP:スイッチに関する設定を登録するためのプロトコル
GVRP:VLAN情報をスイッチに伝播させるプロトコル
GMRP:GARPでマルチキャスト情報をやりとりする。

6:品質とサービスを構成する技術
ゲートウェイ
プロトコル変換を行う。アプリケーションプロトコルも解釈できるため
ファイアウォールやプロキシサーバもゲートウェイの仲間と言える。
L4スイッチ
経路制御の際にTCPポート番号やUDPポート番号も解釈することが
できる。負荷分散装置(ロードバランサ)の機能も当てはまる。
L7スイッチ
アプリケーション層の情報まで使って通信制御を行う装置
通信の転送をハードウェアで行っている。
MPLS
IPヘッダの代わりにMPLSタグを用いてルーティングを行う
プロトコル。LSRがMPLS対応ルータ

7:無線LAN
・無線LANの規格
IEEE802.11b:2.4Ghz帯を利用、最大11Mbps
IEEE802.11a:5Ghz帯を利用、最大54Mbps
IEEE802.11g:2.4Ghz帯を利用、最大54Mbps
IEEE802.11n:5Ghz帯を利用、最大600Mbps
・無線LANのアクセス手順
ANYモードESS-IDをANYとして接続すると無条件に接続を許可する。
WEP:無線LANの暗号化手法、IVに同じ値が現れるので脆弱性あり。
WPA:無線LANの暗号化手法、WEPに代わって採用され始めている。
CSMA/CA
無線LANのアクセス制御方式。衝突の可能性がないか確認してから
データを送出する。
セキュリティについて
IEEE802.11XEAPOLにより認証を行って安全な伝送路を確保する。
IEEE802.11iWPA2のこと
広帯域通信
衛星通信:静止衛星を中継したデータ伝送方式
FWA:加入者と通信事業者間の間を無線回線で接続する。
UWBインパルス通信を使用して一瞬でデータ伝送を完了させる。
WiMAX:2~11GHzを使用して70Mbpsを実現する無線通信規格
10GbE:10Gbpsを実現するイーサーネット規格  
IEEE802.11ae:10GbEを光ファイバで実現するための規格

やればやるほど色々と出てきてきりがないですな。LANとはいいつつ
イーサーネットがWANにも出てきだしているから棲み分けが難しいのと
今後の技術動向にも関わってくるから難しい分野ではあります。
ネスペ通ってよしではなく。根本として何があって、どういう技術が
最適かを目利きできる力を鍛えないとダメですね。


【参考資料】
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